映画とインテリアブログ 「第3作目」
夏真っ盛りですね。
昔は夏祭りに海水浴と心躍るイベントが目白押しの
この季節が大好きで
「いっそ、このまま夏が終わらなければいいのに」
と願ったものですが、今や一刻でも早く
夏が終わることを切望しているのですから、
人の心は移ろい易いものですね~。
さて、前回は「窓」というキーワードで映画を語りましたが、
「窓」とくれば次はあれしかないですよね?
そう、「扉」です!!
「扉」と「映画」と聞いて連想するのは
スタンリー キューブリック監督の
「シャイニング」
の有名な一場面を個人的には思い出してしまいます。
キューブリック監督の作品は非常にビジュアルセンスに特徴があるのでインテリアという要素においても
実に語りがいのある作品が多いのですが、
キューブリックに関しては
別の機会にじっくりと語ってみたいと思います。
そのキューブリックを差し置いて
今回、紹介する映画は・・・
「扉をたたく人」
今から5年前に公開されたアメリカ映画です。
公開当時は4館のみの上映だったのが
クチコミで評判を呼び、260館まで拡大公開した
というエピソードからもうかがえるように
非常に地味ではありますが、心に残る佳作です。
初老の大学教授がある出来事を機に
頑なに心を閉ざしてしまうのですが、
人種を超えた友情や価値観の相違を
受け入れることで人生が開いていくという
結構、「何か聞いたことあるかも~」と
既視感を感じるようなお話です。
しかし、そこらの凡百の映画と違い、
きちんと思い通りにいかない世の中の
苦さも描いている誠実さが佳作たる所以でしょうね。
タイトルに「扉をたたく」とありますが、
あくまで「扉」は「可能性」という比喩で、
劇中で大きな意味を持つ、アフリカの打楽器
「ジャンベ」との掛け合わせなので
特に「扉」がフューチャリングされた映画ではありません。
(原題は「The Visiter」ですからね)
しかし「扉」というキーワードを抜きにしても主人公の大学教授という、
アカデミックなインテリの佇まいとニューヨークのアパートの
採光の良い窓の大きな部屋のシュチュエーションが非常にNY的な洗練さを帯びて映るのは
私だけでしょうか。
大学教授の一人暮らしという映画ではベンキングスレー主演の「エレジー」なんかも
初老のオシャレ独身生活具合がなかなか趣きがあって良いですよ。
家具センスも良しです!
正に大人のほろ苦い恋愛映画でこれもオススメですね!
後、ニューヨークと大学教授の組み合わせでいえば
ノア バームバック監督の
「イカとクジラ」もオススメです。
これはちょっと変わった映画でしたが、
いい映画でした~。
って「扉」がテーマだったのに
いつの間にか「大学教授」と「ニューヨーク」に
すり替わってましたね(汗)
あの9.11以降、
ニューヨークを舞台とする映画には
「多様な価値観への寛容」が
如何に難しく、そして尊いものであるか
を表現しているものが多いです。
そして、このテーマは
今の日本の状況においても
非常に当てはまる興味深い
テーマだと思いますので
今度、映画を観た時にニューヨークが
舞台の映画があればこの点を
少し、思い出して観てみて下さい。
オシャレという枠組みでは
収まりきらないニューヨークの
奥深さが浮き上がってくるかも。
個人的には未だ行ったことのない場所なのですがこれだけ吸引力のある街はそうそうないですよね。
弊社の社員夫婦も先日、ニューヨークインテリアショップ巡りをしていましたが、
やっぱり間違いなく素敵な街のようです。
あー、蒸し暑い日本を脱出して
ニューヨーカーを気取ってみたいっ!!!
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