映画とインテリアブログ 「第2作目」

ゴーストライター00

暑い日が続いています。
私の幼少の記憶ではこのような殺人的な暑さというのは
年に数回ほどで、連日、猛暑日が続くということが
夏の日常になったのはここ数年の事のような気がします。

そんな暑い日々を快適に過ごすには空気の流れを
上手く作ってあげることが重要です。
その為には換気をするための
外気の入口と出口を確保しなければなりません。
要は窓を上手に活用する=換気上手と云うことになりますね。
今回はその「窓」に関連した映画をご紹介したいと思います
(ちょっと強引ですねw)

「窓」と「映画」というキーワードを入れて
ググッてみても色んな検索結果が出てくるように
元々、「窓」と「映画」の相性は良いみたいです。
『裏窓』なんていうヒッチコック監督の名作もあるくらいですから。

ホラー映画で良くあるシーンで
外を何気なく見ていたらいきなり窓に人がっ!!的な
ビックリ装置として機能しているケースも多いですし、
「窓」を上手く使った映画は
「良い映画」と言ってしまうと少し大げさでしょうか。

今回、紹介する映画もその「窓」と「サスペンス」の
好相性を証明している映画です。

ロマンポランスキー監督の「ゴーストライター」

ゴーストライター01大巨匠と言っても過言ではない大御所監督ですが、
近年の精力的な活動には目を見張るものがあり、
79歳とは思えないバイタリティーです。
(余談ですがこの監督の人生も映画以上に劇的なので
興味のあるかたは調べてみてください)

ストーリー的には非常に練られた内容で
かなり渋いハードボイルド且つビターなサスペンスものですが、
事前情報無しで観た方がこの映画は楽しめるので
あえてここでは詳細は触れないでおきますね。

ゴーストライター 06
ゴーストライター03
劇中、多くのシーンが撮られているのが海辺に立つ別荘。
この別荘がかなりスタイリッシュでカッコイイのです!!
モダンな建築外装、そしてインテリアもミニマルなデザインの調度品でセンス良く揃えられており、
権力者の別荘として申し分ない存在感を放っています。
その隙の無さがどことなく無機質で血の通っていない冷徹なムードを演出しており、
舞台となる政治の裏側の闇の深さを一層、盛り立てています。
私はてっきり、何処かの著名な建築家の建てた別荘を借りてロケを行なっていたと思い込んでいましたが、
実際はこの映画の為にセットを組んだという事実を知って唸ってしまいました!
その思い切りの良いバジェット(予算)の使い方が大御所的でカッコイイ!!

ゴーストライター04

その作品中、窓が非常に効果的に使われているので、ここは是非、鑑賞して確かめてみてください!
「窓」というのは外の世界と内の世界を隔てる境界線でありながらも、自分の知り得ない事柄、
いわゆる「未知」の誘惑や襲来の出入口という不安定さがサスペンスとの相性が良い理由なのかもしれませんね。
人によっては難解な印象を受けるかも知れませんが、「大人の為の良質な映画」を観たい方には
自信を持ってオススメ出来る映画です。
まず一回目はストーリーを愉しんで、二回目はインテリアを含めたディテールを愉しむ、そんな鑑賞も良いかもですよ!!